FACTFULNESS(ファクトフルネス)

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

話題になっている本だが、読んでよかった。世界は少しずつであるが確実に良くなっており、前向きな気持ちになれる。ただし、やたらと明るいというよりは、静かに光を見いだせる感じだ。

私が学生の頃は、「先進国」「発展途上国」という2分法で国を分類して学んだ。そのような区分は現在ではあてはまらなくなっているが、以前の認識のまま、国に対するイメージをもってしまいがちだ。 むしろ国内の格差のほうが問題になってきていて、日本の富裕層と中国の富裕層は似通っていて暮らしぶりも近いが、日本国内の富裕層と貧困層ではかなりの暮らしの違いがある。文化も考え方も違う。

本書で紹介されているような10個の傾向は心の中に留めておきたい。 これは、項目によっては「世界」という切り口でなくても、ある種のグループについての言説においては当てはまるものがある。

  1. 分断本能「世界は分断されている」という思い込み
  2. ネガティブ本能「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
  3. 直線本能「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み
  4. 恐怖本能 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み
  5. 過大視本能 「眼の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み
  6. パターン化本能「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み
  7. 宿命本能「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
  8. 純化本能「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
  9. 犯人探し本能「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
  10. 焦り本能「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み