FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
- 作者: ハンス・ロスリング,オーラ・ロスリング,アンナ・ロスリング・ロンランド,上杉周作,関美和
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: 単行本
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話題になっている本だが、読んでよかった。世界は少しずつであるが確実に良くなっており、前向きな気持ちになれる。ただし、やたらと明るいというよりは、静かに光を見いだせる感じだ。
私が学生の頃は、「先進国」「発展途上国」という2分法で国を分類して学んだ。そのような区分は現在ではあてはまらなくなっているが、以前の認識のまま、国に対するイメージをもってしまいがちだ。 むしろ国内の格差のほうが問題になってきていて、日本の富裕層と中国の富裕層は似通っていて暮らしぶりも近いが、日本国内の富裕層と貧困層ではかなりの暮らしの違いがある。文化も考え方も違う。
本書で紹介されているような10個の傾向は心の中に留めておきたい。 これは、項目によっては「世界」という切り口でなくても、ある種のグループについての言説においては当てはまるものがある。
- 分断本能「世界は分断されている」という思い込み
- ネガティブ本能「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
- 直線本能「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み
- 恐怖本能 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み
- 過大視本能 「眼の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み
- パターン化本能「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み
- 宿命本能「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
- 単純化本能「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
- 犯人探し本能「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
- 焦り本能「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み