ホモ・デウス

デウス」は神という意味。人類が次のフェーズとして一部のホモ・デウスとその他(≒無用者階級)になっていく未来について述べている。 「サピエンス全史」も以前読んだが、それの続編となる。

人間中心主義のくだりが出てくるが、同時並行で読んでいた「君たちはどう生きるか」がまさに人間中心主義にのっとった書籍なので苦笑してしまった。人間中心主義(≒自由主義)は決して普遍の真理ではなく、人類の歴史の中で形成されてきたものだというのが印象に残った。

本というのは読む時期によって受け取り方が異なってくるものだと思っている。読む時期としては刊行からそれほど時間が経過していないのでタイムリーな時期に読んだといえるのだと思うが、数年後に読んだら印象が変わりそうだ。本書は予言書的な性格も持っているが、ここに述べられたとおりの世の中になる気もするし、論理が過激すぎる気もする。

「訳者あとがき」が全体の要約としてとてもうまくできている。