確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力

テーマとして「確率思考」をかかげていて、いくつかのパラメータから表出する確率分布を計算して、コントロール可能なコストパフォーマンスのよい分野に資源を投入して勝つ、という戦略が述べられている。 さらに、いくつかの異なる視点から予測し、それらの予測分析をあわせていくことの重要性も説かれている。

・「本質」によって構造が形づくられて、さまざまな「現象」が生まれてくる 表面的な事象をみるだけでなく、本質が何なのかを、得られるデータを深い洞察にかけて導き出す。 そして100%の確度の成功というのは無いので、成功確度の高い戦略をかけ合わせていく。

・市場構造を決定づけている「本質」は消費者のプレファレンス。ブランド・エクイティーx価格x製品パフォーマンスによって計算できる プレファレンスの肝は、消費者のエボークトセット(evoked set, 買っても良いと思っているブランド群)に入っているかどうか。

・Aided AwarenessとUnaided Awareness USJを例にすると、「USJを知っていますか?→知っている/知らない」の答えがAided Awareness。対して「テーマパークや遊園地のような集客施設として思い浮かぶブランドはなんですか?→USJ」となることが、Unaided Awareness。どちらも異なる視点から重要だが、プレファレンスにとっては、Unaided Awarenessがより重要。

・プレファレンスは、NBDモデルという負の二項分布の式で計算できる。

この本をよむと、USJだけでなく、P&Gという会社もマーケティングに長けた会社というブランディングが自分の中で強くなってくる。 P&Gは米国だけでなく、日本でも強い存在感がある。

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もうちょっと深く読み解きたい。時間がきたのでいったんここまで。