カイゼン・ジャーニー

スクラムの本はいくつか読んでいるが、この本は最近出版されて、Kindleで体験版を読んでみたら面白かったので読んだ。

数あるスクラムの本の中でも、ストーリー仕立てになっていること、日本の開発会社の現場を舞台にしたストーリー仕立てになっていて、親しみやすかった。2018年2月に出たばかりの本ということもあって、モブプロなどの比較的新しい?トピックまで含んでいる。 ただ、多くの要素をストーリーの中にいれようとするあまり、無理矢理感が多少出てしまっているのが苦笑したポイント。

いくつか印象に残った部分をメモ。

重要度x緊急度のマトリックス

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「緊急度が低いが、重要なもの」に取り組めるよう時間をつくる。

建設的相互作用(constructive interaction)

2人で考えることで、理解が促進される 「他者と一緒に考えて理解が進む」建設的相互作用について調べてみた - 学んだことの記録

学習する組織(氷山モデル)

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出来事はパターンから発生し、パターンには構造が存在し、根底にはメンタルモデルがある。 何か問題が起きたときは、事象だけを見るのではなく、背後にある構造や、メンタルモデルを考える。

それぞれの持ち場でがんばれ。

スクラム関係ないんだけれど、いま自分が置かれた状況に思いを馳せて思い出した。 自分が高校生のときに教えてもらった近い(ようで違うけど)言葉が、「自分で落とし前つけろよ」。

むきなおり

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  • ふりかえりは、過去を顧みて現在を正す
  • むきなおりは、進むべき先を捉えて現在を正す 大きく変えないといけないときはふりかえってばかりでもダメ。むきなおりが必要

リードタイムとプロセスタイム

最近これがポイントだと気付かされることが多かった。

  • プロセスタイム:事実上そのプロセスを実行している作業時間(=実作業時間)
  • リードタイム:プロセスが次のプロセスに移行するまでの所要時間(≒待ちの時間を含む)

JavaでスレッドとかメソッドのCPU使用率見るときも同じだが、分けて考える必要がある。

ECRS

  • Eliminate
  • Combine
  • Rearrange
  • Simplify

価値と原則

 

価値

  • 越境
  • 自分たちから始める
  • フィードバック
  • フレーミング
  • 巻き込み巻き込まれる

原則

  • 思考
    • Whyから始めよ
    • 自分は何者か
    • 意味を問う
    • 視座を変える
    • 制約から捉える
    • 思いやりファースト
  • チーム

    • 全員で考え抜く
    • 共通認識を持つ
    • みんなのゴールを決める
    • 自分たりでやり方もあり方も変える
    • お互いに学ぶ
    • 期待マネジメント
    • みんながヒーロー
  • 時間

    • リズム
    • 遅すぎるということはない
    • 見直すことをいとわない
    • 立ち止まって考える
    • 時間を味方につける
  • プロセス
    • 見える化
    • 全体を俯瞰する
    • 小さく試みる
    • 一個流し
    • 分割統治
    • 外に出る
    • 場をつくる
    • 全員同席